ある夜、ハウスのキッチンに行くと、竹の子を茹でているやつがいる。
爽やか食いしん坊だ。
昆布でいつも出汁を取る青年で、とってもいいやつだ。
彼、まるまる一日かけて竹の子のアクを取っていた。
先日、会ったので「あれ、どうだった?」と話すと「美味しいけど、2度と買わない」とのこと。
彼曰く、すぐ食べられないし、冷凍もできないから「食べきるのが大変だ」とぼやいていた。
私もそう思った。
だから、一度買ったきり、2度と買っていない。
毎年買いたくはなるんだけれど、あの量を考えると買うのをためらってしまう。
私が竹の子を買った時、友人達を呼んで竹の子ご飯をはじめ、何品かの竹の子料理を作った。
それでも、まだ半分余っていた。
たしかに旨い。
パックの竹の子とは比較にならないほど美味しい。
同じ食べ物とは思えないほどだ。
でも、量が半端なく、冷凍も出来なかった。
当時はWEBも無かったけど、今調べたら瓶詰が一般的らしい。
干し竹の子も「あり」だ。戻すと「しなちく」みたいな食感になるとのこと。
確かにそうだろう。
干しても、瓶詰でもいいんだけど、最終的にどうやって食べるかを考えた上で保存しないと、保存の意味はない。
「食うために」手間はかけるものだ。一般的には、冷凍竹の子は美味しくないだけれど、小さく切って調理した上で混ぜればそれほど食感も悪くないだろう。
いつもの八百屋で小さいやつが売っていれば、今年は買ってみようか。
手間がかかる代物だけど、あの旨さはやはり「旬」の旨さだ。
まあ、美味しい竹の子に出会うことが運命ならば・・・だけどね。
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