料理を面倒と思う人が多いが、そういう人に限って、食べる物を気にしないのに、病気や健康を気にする。
食いしん坊の母がそういう人だ。
昔からそうだった。
夕食は、冷蔵庫を覗いてその日、目についたもので作る。
焼肉の時は「野菜は肉の5倍食べろ」と言って、トンでもない野菜炒めを作った。
今は、冷凍庫を覗いて、私の作ったストックの中で、食べたいおかずを選んでいる。
だから、「朝のうちに決めて、冷蔵庫で解凍すれば、おいしく暖められるのに」と教えても学ばない。
こんな調子だから、料理は気が向いた時しかしない。
それも「今、食べたい」から作る。
だから、煮物は味を「濃く」することで「美味い」とする。
しかも、大手企業が作る「料亭の味:濃縮出汁醤油」みたいなものを使う。
砂糖の200倍の甘さのコーンシロップを使った商品、旨く感じるのは「甘さ」と「グルタミン酸」だ。
そりゃあ、おいしく感じるだろう。
煮物なんて、鍋に入れて放っておくだけでできる。
特に外鍋が保温器になっている鍋なら、昼食時についでに仕込んでおけば、夕食の準備などしなくてもいい。
要は、計画性の問題だ。
健康オタクの母は、食べ物は「ビタミン」などの栄養と考えている。
悪いけど、大間違いだ。
食べることは「生きる」ことそのもの。
何を食べるかを「選ぶ」のは、自分自身だ。
酒、ペットボトルのジュース、コンビニの弁当、栄養ドリンク。
それらの食べ物で体は作られている。
テレビのCMに踊らされて「新商品」や「健康食品」を買うのはいいけど、賭けてもいい。
それ、食って、絶対健康になんてならないからね。
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