2013年8月30日金曜日

有機トマトと海辺のトマト

野菜の美味しい季節になってきた。

実家でも私が植えたトマトが収穫時期になっている。
先日、母が「トマトがなっているけど、どうするんだ」と電話してきた。
「近所に分けてあげたら?」とアドバイスしたら誰も欲しがらないとのこと。
何故なら、みんな自分の家で作っているからだ。

私のトマトは、輸入した高級種から育てたイタリアントマトであることも、人気が無い理由のようだ。
見慣れない形の上に、調理が必要なトマトなんて、面倒でしかない。

こんな時期だから、地元の産地野菜販売店ではトマトだけで10種類以上売っている。
色も大きさも美味しそうで、どれも素晴らしい。

先日、この店に閉店間際に飛び込んだら、見切り品の野菜がいくつかあった。

「半額」のシールが魅力的に光り輝いていても、ちょっぴり元気のない野菜達の中にミニトマトがあった。
200円の半額だから100円だ。

手にとって買うと、これが有機栽培だった。
(株)自然農法という農家の商品だったが、値段に引かれて買って帰った。

夕食前だったので、準備しながらつまんだら、衝撃的な味だった。
空腹も加担していたが、甘みだけではない濃い味が、記憶の扉を開けた。

3年ほど前、東北のボランティアで地盤沈下した家を片付けたことがある。
その家の人は全員流されてしまっていた。
家の門は船が横付けできるほど、海辺になってしまっていた。

でも、その家の庭のトマトはたわわに実っていた。
こっそりつまんで食べたらものすごく甘く美味しかった。
塩水につかり、厳しい環境だから甘いんだと、誰か話してくれた。

このトマトの味があの夏の一日を思い出させた。
夕立があったこと。教科書を拾ったこと。
人の命の空しさ、そして植物のたくましさ。

たくましい野菜は美味しい。
そして、きっと、きっと、それは人を強くしてくれる。

2013年8月29日木曜日

ブルーベリーの次は、葡萄だ

夏が終わった。

ブルーベリーをホワイトチョコレートで包んだ「大地の滴」の販売は終わってしまった。

この夏、たった2回しか買えなかったことを悔しく思うも、欲望を2回で抑えた自分を誇りに思う。

でも、ケーキ屋の誘惑は続く。

秋の果物は、沢山あるが、代表的なものに葡萄がある。

そう。今度は、生の葡萄をホワイトチョコレートでコーティングしている。

去年も食べた。
この商品は昨年、私の中の「食欲の秋」を正式にキックオフさせた。

今日、それを目の前にして、理性なんてあったもんじゃあない。

「カンパーナ ふらの」

ただ、葡萄をホワイトチョコレートでカバーしてもこれほど美味しくはならない。
まず、葡萄自体が大変美味しいこと。
そして、チョコレートがその酸味を引き立てるほど、控えめに甘いことだ。

ブルーベリーは甘さより、酸味が強かった。
だから、チョコレートの甘みはブルーベリーの味を引き立てていた。

葡萄の場合、それ自体がブルーベリーよりかなり甘い。
だから、チョコレートは甘みより、葡萄の味を引き立てるような歯ざわりと風味が感じられた。

うんちくは横においておいて、なんたってうまい。

今年も私の「食欲の秋」は正式にキックオフされた。
冬までにまた何キロ体重が増えるのだろうか・・・・


2013年8月24日土曜日

ほうじ茶のチーズケーキ

大体、ほうじ茶味のチーズケーキなんてありえるのか。

そう思ったので食べてみた。

結果十分「ありえる」ケーキだった。
というより、極上の味だった。

お気に入りのケーキ屋で、毎月一度、予約制のケーキ頒布会がある。
和菓子、洋菓子、特に決まってはいない。

だから、店頭の広告を見て予約する。

今月は「お茶」のチーズケーキセットだった。
チーズケーキは大好物だ。

世の中にチーズと生クリームさえ存在していなければ、私の体重は10キロ少ないだろう。

お茶は、抹茶、ほうじ茶、ジャスミン茶、紅茶、の4種類。

ジャスミン茶は今ひとつぱっとしなかったが、抹茶には「ゆず」を組み合わせていた。

2種類の苦味が、チーズケーキの酸味と溶け合った味に唸った。

抹茶とゆずは珍しい組み合わせではない。
2つの風味を味わうだけなら、2つの素材を使った甘いケーキが食べられる。
けれど、風味と酸味と苦味という味のバランスはどうだろう。

甘みを極限まで削らない酸味は引き立たない。
素材が悪ければ風味が出ない。

まさに職人技だ。

そして、ほうじ茶。
驚くしかない。

ほうじ茶が混じったレアチーズケーキに薄いほうじ茶のゼリー層が乗っている。
食べてみると、このゼリー層、かなりほうじ茶風味が濃い。
これがあるから、チーズケーキと一緒に食べたとき、芳香を楽しめるのだろう。
実際、チーズケーキだけ食べるとパンチが弱い。
口に入った時のバランスが計算されている。
これも、酸味と苦味と風味のバランスだ。

食いしん坊の至福は、こんな体験をする時だ。

7月のマンゴー

7月に必ず西表島に行っていた。
失業して行けなくなったが、3年ほど続けて行った。
なぜなら、この月は特別な花を見ることができるからだ。

でも、それだけではない。
なんたって、マンゴーの季節だ。

世の中で、これほどうまい果物は無いと思う。
マンゴーという「単語」が意味する食べ物は、スーパーでも買うことができる。

でも、この時期の西表島で取れるマンゴーは、決して同じ意味を持つ食べ物ではない。

全くの別物だ。

ともかく、マンゴーだ。

行けなくなっても、今はWEB通販がある。
西表ほどの味ではなくても、石垣産のマンゴーなら買うことができる。

昨年、母にその味を覚えさせたら、9月までマンゴーの話をしていた。

今年も7月にマンゴーの話をすると、どれだけ昨年のものが美味しかったかを延々と繰り返す。

もう老人だし仕方ない。

で、今年は安い沖縄産とそれより値段が張る宮古島産を買っていっしょに食べた。

まあ、見事に味が違った。

母は、食いしん坊ではない。
それでも、食べ比べさせると、沖縄産のマンゴーを「来年、こっちはいらない」とのたまった。

実は、どちらも結構美味しい。
でも、食べ比べると比較になんてならないほど宮古島産の方が美味しかった。

食いしん坊の私はこっそり、シーズン最後に石垣産も注文した。

そうしたら、送付先を間違って母の住所に送られて、あやうく食べ損ねるところだった。

送付先も確認しないような店の対応ムカつきながら、マンゴーにかぶりついたら、怒りはどこかにすっ飛んだ。

注文したかいがあった・・・

結局、美味しく、誠実な店は、自分で見つけるしかない。

マンゴーとココナッツ

マンゴーを使ったケーキは、7月から盛んに登場する。

今年もお気に入りのケーキ屋に登場した。

マンゴーココナッツだ。

この「おやつ」、安いんだけど、抜群に美味しい。
マンゴーゼリーとココナッツ寒天が2層になって、マンゴーシロップに浸っている。

で、店員さん、かならず「揺らさないでお持ち帰り下さい」と一声添えてくださる。

これ、営業トークでも何でもない。
実際、本当に「揺らさないで持ち帰らない」と大変なことになる。

ゼリーと寒天、似たようなものだけど、硬さが全く違う。
これがシロップに浮いていることを想像して欲しい。

そんなおやつを、自転車の籠にいれて持って帰る。
自分では揺らしていないと思っているけど、でこぼこの道を上下に揺れ続けた「おやつ」はたまったもんじゃあない。

寒天とゼリー、異質の物体が抱き合ったまま、上下に揺れた後に起こることは、人間も「おやつ」も同じだ。

カップを開けるとそこにあるのは、激闘の後。
ぐちゃぐちゃになった2つの味がシロップの中でゆれている。

とても、ケーキというジャンルで呼べる代物には見えない。
でも、味は500円のマンゴーケーキなんかより数倍うまい。

口に入れば問題になるのは、味だ。

「おやつ」価格で味わえる極上の味。
他社のマンゴーケーキの誘惑に負けて、その味に絶望した時、この「おやつ」を食べる。

そうすると、またマンゴーケーキへの希望が湧く。

大抵、そうやって2個のケーキを食べるはめになるのだけど・・・

マンゴーの誘惑

大地の滴が発売される時期、もうひとつの誘惑と格闘している。

マンゴーだ。

マンゴーは生に限るけれど、ケーキ屋がこんなうまい食材を使わないわけがない。
結果、ありとあらゆるケーキ屋に「マンゴープリン」「マンゴーケーキ」が登場することになる。

しかも、「期間限定」と名の下に。

この誘惑に抵抗するのは、猛烈につらい。
なんたって、マンゴーの味は、それぞれ違うのだから。

どんなマンゴーを、どの位使うか、そして、どんなものと組み合わせるかで全く違う味になるのだから、食べて見なければ判らない。

で、誘惑に屈して食べる。
で、猛烈に怒りたくなる時もある。

この間、某ケーキ屋の「マンゴーマンゴー」という商品を見た。
理性が後退して、欲望が前進した。

一歩くらいじゃなあい。
プリンの上に角切りのオレンジ色のものが乗っていたのだから。

「マンゴーに違いない」と思って買った。

食べたら、プリンの角切りだった。

泣きそうな位に絶望した。

確かに、値段を考えれば判ることだった。
自分が馬鹿だった。

しかし、このシーズン、失望する時もあれば、感動することもある。
食べてみなきゃわかんないんだから。


ブルーベリーの誘惑

とある有名なケーキ屋がある。

そこで、この夏の本当に短い時期だけ、発売されるチョコレートがある。

ブルーベリーの生をホワイトチョコレートでコーティングしたものだ。
ネーミングもいけてる。

大地の滴。

ほんの少しだけど、ケーキ一個分の値段がする。
でも、これを見かけると「理性よ、働け」と自分に言い聞かせる前に、すでに手に取っている。

何故なら、うまいことをみんな知っているせいか、店頭に無いことが多い。

この商品、大粒ブルーベリーの甘さと酸味が程よいので、ホワイトチョコレートの味がとても引き立つ。
この店、元々ホワイトチョコレートでは有名だった。
ちょっと調べると、ヨーグルト粉末、レモン粉末、とチョコレート側にも酸味を足している。

昨年は、この誘惑に負けて、財布が軽くなり、体重が重くなった。

今年は決して屈しない。

この誘惑を絶つためには、まず店に近寄らないことだ。
もし、欲望が理性に負けそうなら、夕方ゆくしかない。

この商品、発売されるのが待ち遠しいけど、それと同じ位、早く販売が終わってほしい。

ゆずサワーへの偏愛

ペットボトルのドリンクは、一年に数本しか買わない。

サワードリンクを自分で作るから、それに炭酸を混ぜるか、水を混ぜるかで大抵の飲み物は間に合う。

スポーツドリンク(水)も、嗜好用ドリンク(コカコーラや缶コーヒー)も買い置かない。

作り方は簡単だ

季節の果物と、りんご酢と蜂蜜、もしくは砂糖。
これを混ぜ合わせてしばらく置く。

一番のお気に入りはゆずだ。

かつて、JALの機内サービスの飲み物に「スカイタイムゆず」があったが、これを作りたくて、かなり格闘した。

初年度は大失敗した。
購入した店にいろいろメールで問い合わせたら、丁寧に相談してくれた。

全く、役には立たなかったのだけど、そのやり取りで自分の「考え」では「思ったものが出来ない」ことがはっきりした。

で、それが、ゆずサワー成功に導いた。

これを作るのは、毎年年中行事になりつつある。

11月、相談の乗ってくれた店からメルマガが届くと、速攻で申し込む。
でないと、すぐに売り切れてしまうから。

かつて、茨城、和歌山などのゆずで作ったことがある。
おいしいが、もっとおいしい味をしっているから、がっかりした。

それから、浮気はしない。

届く日は、必ず丸一日作業できる日に指定する。
大抵、夕方来るから、到着するとすぐにりんご酢に漬ける。

次の日は、ジャムつくり。

11月に入ると、その準備のため、材料の蜂蜜やりんご酢の調達と保存ビンの確認をする。

小さいジャムのビンも確認が必要だ。
お歳暮代わりにみんなに配るから、一年かけてジャムの空き瓶を収集しておく。

瓶の煮沸作業が大変だけど、みんな喜んでくれる。

サワーが出来た後も、それをジャムにする。

おいしいものは、捨てるところなんてどこもない。

じゃがいもとの格闘・・・コロッケの元を活用する

コロッケを揚げるのに疲れて、結局「コロッケの元」として冷凍した味つきマッシュポテト。

まだ、何種類もある。

以下、なんとかしようとした結果。

<ポテトサラダ・・・まんま>
余ったから冷凍した。
解凍すると、思ったとおり、口当たりがあまり良くない。
でも、生のジャガイモから作ったマッシュポテトを半分くらい混ぜると、結構いける。

<ポテトサラダ・・・マッシュからサラダへ>
救いようが無かった。味付きならともかく、味な無いマッシュポテトの口ざわりは泣きたくなるほどの不快感を与える。

<ポテトスープ>
ジャガイモの冷凍は、水分が問題だけれど、逆にポテトスープで冷凍しておけば、十分においしく冷凍できる。

<シェパーズパイ>
味の良い「コロッケの元」はトマト缶とひき肉を炒めた上に乗せてチーズを散らしてオーブンで焼く料理に加工した。

これをキッシュのようにマフィン型で焼いたら、弁当にも入れられるような一人分のおかずになった。

<パンケーキ>
マヨネーズを少し混ぜて小麦粉をはたいてパンケーキ風に焼いたものもおいしかった。

まだ、冷凍庫にいくつも眠っているのに、もう少しでまた収穫のシーズンだ。

どうしよう。

じゃがいもとの格闘・・・まとめ(後)

4.混ぜる、形を作る、揚げる、凍らす。
<混ぜる>
・指注意!混ぜる時はじゃもじを使うこと。(いもが硬くなるので指と爪の間に入り込む。)
・混ぜてから、塩を足すと薄味になる
・コロッケの場合、多少濃い味の方がおいしく感じる
・味見で美味しい位だと薄味コロッケになる(味がぼける)
・黒豆はある程度砕いた方がいい
・くるみやピーカンでコクを出す場合、フードプロセッサーで細かくした方が味には影響する
・ナッツ類を刻んだ程度で歯ごたえを出す場合は、かなり入れる必要がある
・この時点で味付マッシュポテトを冷凍することもできる。

<揚げる>
・たまご、水、小麦粉を混ぜてもできるが、小麦粉をはたいた方がおいしい。
・卵は必ず水といっしょに溶いて漉す。(コロッケに絡める時にスムース)
・チーズを入れるとコロッケはうまくなるが、揚げた時に溶け出すので内側に埋め込むこと
・豆、とうもろこしなども埋め込んでおく。破裂防止のため
・高い温度で揚げる。
・具材は調理してあるので、短時間で揚がる

<凍らす>
・コロッケの元として、冷凍するなら、冷凍袋を使って冷凍する。
・どんな味かを袋に書いておくこと
・4分割トレイを使うと、少ない量をいろいろな種類で冷凍できる。だから、次にコロッケを作るとき、数種類のコロッケの元を少しずつ作ることができる。
・冷凍袋に隙間をつけておけば、半分ずつ取り出すことができるが、実際はそう簡単にはいかない。だから、袋を分けた方がいい


じゃがいもとの格闘・・・まとめ(前)

格闘で学んだポイントは以下の通り。

1.作業の準備をする
<冷凍準備>
・冷凍庫を整理して冷凍スペースを作っておく
・冷凍用の袋や金属トレイなどの道具をそろえておく

<ジャガイモ準備>
・一回に実施するじゃがいもの量は、レジ袋1杯分が限度。それ以上やると処理がたいへんになる。
・コロッケの場合、男爵がおいしい。
・じゃがいもを洗う時は、一度に処理する分だけ水につける
・土つきのジャガイモなら、5時間位水につけてから洗う。

<具材について>
・パン粉を大目に買っておくこと。途中で足りなくなると揚げる作業が中断される。

2.コロッケの味を複数作るため、中に加える具を作る
・たまねぎはほぼ全部の具材にいれるので、先にフードプロセッサーでみじん切りを作っておく
・とうふは入れない!!(ふわふわのコロッケにはならない)
・たまねぎは炒めない。(揚げ物の熱で加熱される)
・肉の具材は炒めておく
・具材はハンドミキサーで細かくしておく(カレーの残りなどを使う場合)

3.マッシュポテトを作る
・鍋に金属のざるを蒸し器代わりに使ってセットして蒸し器を代用できる。
・次の日の処理。まずは芽をとり、半分にする。それをざるの中にいれて蒸す。
・上部のじゃがいもに爪楊枝が刺さる程度になったら、火を止めてそのまま余熱で加熱する。
・半分にしないと、長時間かかる上、皮がむきにくい。
・大量に処理する場合、電子レンジは非効率。
・蒸す場合、蒸気が上の方にくるので、鍋のふちから熱い蒸気が吹き上がる。火傷注意。
・皮をむいて熱いうちにマッシュする。
・熱いうちでないとジャガイモはうまくつぶれてくれない。
・ただ、ハンドミキサーは駄目。糊状になってしまう。
・マッシュした後は温めた方が良い。
・マッシュには少しだけ生クリームを入れるとおいしくなる。



じゃがいもとの格闘・・・4.混ぜる、形を作る、揚げる、凍らす

6種類のコロッケを作ることになるけれど、ここで味によって形を変えるのは、冷凍庫の効率上あまり意味がない。

同じ形で食べてみてドッキリでもいいと思う。

私は、これを「ロシアンルーレット方式」と説明して、おいしさを友人におすそ分けする時に説明した。

ただ、色で判る場合がある。
かぼちゃを混ぜたりすると濃い色のコロッケになる。

大きさは冷凍するときに使う金属トレーを基準に決めた。

並べて冷凍するとき、無駄なスペースができないようにしようとすると、少し小ぶりに作ることになった。

チーズが入っているものは、熱で溶け出すと困るから、コロッケの中に埋め込むように形成した。
コロッケを揚げる時間は短くていい。
マッシュポテトも具もすべて調理済みだから。

コロッケは、小麦粉をいれた卵をにつけてから、パン粉をつける「2段階方式」でも作れるらしい。
今回、実験したら「小麦粉」「卵」「パン粉」と手間を踏んだ方がおいしかった。

もう一点は、卵液は少し水と混ぜて漉しておく。
これをするのとしないのでは、作業の手早さが全く違う。

こうやって、形成ができて、コロッケを揚げたら夕食時間だ。

夕食を食べたら、冷凍する分を揚げる。

そして、金属トレーにおいて一晩凍らす。そ
うしたら、今度は袋に移動して食べるのを待つ。

オーブントースターで焼くだけでおいしいコロッケが食べられる。

じゃがいもとの格闘・・・3.マッシュポテトを作る(後)

ジャガイモの芽を取る前に蒸し器をセットする。

芽をとってから、半分に切って、蒸し器の中に放り込む。

そうやって、蒸しあがったものから、皮をむく。
これが熱くて手が焼けどしそうになる。

ただ、皮は割りと剥け易い。
ナイフを使って、切った断面から剥くと割とうまく行く。ともかく熱いから、いらいらする。

そして、剥いた後はどんどん、マッシュしてゆく。冷えたら潰れにくくなるから。

大量のマッシュポテトが冷える前に、手早く3種類に分ける。そして、具を入れて混ぜる。

混ざったら、3種類をそれぞれ、2つに分けて一つにチーズを混ぜておく。

絶対にやってはいけないことは、牛乳、スープ、植物性ホイップクリームを混ぜること。

やるべきことは、本物の生クリームを少しだけ混ぜること。

ジャガイモは水分が多くなればなるほど、解凍時に問題が起きる。
だから、水分を飛ばして冷凍できれば、味はかなり保たれる。

水分は何でも混ぜない方がいい。
きちんと混じったら、そのまま食べて見る。

「うまい」程度の味なら、たぶんコロッケでは味が薄く感じるだろう。

基本的に「具」の味を少し濃くしておくと、それを入れる量でコロッケの味をコントロールできる。
ともかく、芋がうまいことには変わりないから、あまり問題にはならないけど。

ここまでくると後は、コロッケの形にして揚げるだけだ。

じゃがいもとの格闘・・・3.マッシュポテトを作る(前)

コロッケに混ぜる具が準備できたら、いよいよマッシュポテトだ。

A:量を測る>B:じゃがいもを洗う
は、準備の段階でやってある。

C:芽をとる>D:半分にする>E:蒸す>F:つぶす
は一気にやる必要がある。

ともかく、じゃがいもは、茹でると味が落ちるから、皮付きのまま蒸すことにしているのだが、これも「少量」と「大量」ではぜんぜん違う。

少ない量なら電子レンジが便利だ。
でも、5キロ、10キロとなるとちまちまレンジで蒸していられない。

大なべに水を張り、ざるを蒸し器に見立てて、半分に切ったジャガイモを盛り上げて蒸す。その後は、熱いうちに皮を向いてマッシュする必要がある。

マッシュするのに、ブレンダーは使えない。
糊みたいになってしまう。

マッシャーかすりこ木で、ともかく潰す。
これが、また力がいる作業だ。

この辺りでいやになってくるが、もうちょっと続けた方がいい。
面白くなるから。

じゃがいもとの格闘・・・2.具を作る

マッシュポテトと具は熱いうちに混ぜたいから、先に具を準備しておく。

これら肉、魚は調理しておく方が揚げる時間が短くてすむ。

野菜は細かく刻んで混ぜるから、加熱の必要がない。

具は680円の鮭を買ってきて焼いてほぐした。
鮭の瓶詰めが高い値段で売っている。

その理由がよく判った。骨をとるのがとても面倒なのだ。
人件費がかかるのだろう。

でも、一匹丸ごと焼いてほぐしたら、瓶詰め10個分くらい出来てしまった。

次は、旬に取って冷凍しておいたとうもろこしだ。
これは、冷凍のまま混ぜられるだろう。

豚肉の細切れが安いから、それをフードプロセッサにかけてひき肉を作る。

たまねぎは大抵のコロッケに入れるから、先にプロセッサで大量に刻んでおく。

フライパンに肉を放り込んで、手づかみのたまねぎを適当に入れて炒めておくが、味はシンプルに。

ジャガイモがおいしいんだから、複雑な味は不要だ。

各それぞれに、チーズを混ぜると、6種類のコロッケができる。
とりあえずはこれで十分だろう。

じゃがいもとの格闘・・・1.作業の準備をする

コロッケを作る段取りは、普通こんな感じだろう。

1.作業の準備をする
2.コロッケの味を複数作るため、中に加える具を作る
3.マッシュポテトを作る
4.混ぜる、形を作る、揚げる、凍らす。

準備には、大きく2つある。
一つは冷凍環境と買い物。
もうひとつは、ジャガイモを「洗う」ことだ。

そもそも、農家から持ってきたジャガイモだ。
畑の土が付きっぱなしなので、洗うのだって、一苦労だ。

だから、一日で作業できる量の見当をつけて、水につける。
こうすることで、土をこすり落としやすくなる。

水の中で、たわしを使ってごしごし洗い落とす。
そして、別のかごにり上げる。

今回は洗い終わるまで2時間かかった。

一度洗ったものをもう一度リンスして、とりあえずジャガイモの準備は終わった。

冷凍環境は、冷凍庫を整理して、平たく冷凍できるスペースを確保しておく。
そして、冷凍用の袋やコロッケを冷凍する金属トレーも準備する。

中に入れる具が決まれば、それらの材料も購入しておく必要がある。
また、コロッケに使うパン粉も忘れずに。

どんな味のコロッケを「何種類」作るかリストを作っておく。

その種類に分けて混ぜられるボールや食器の数も確認が必要だ。

じゃがいもとの格闘・・・最初に

昨年の秋、農家の劇ウマジャガイモ150キロを手に入れた。

もちろん、知り合いに分けたり、友人に送ったりしたが、冬中、じゃがいもを食べ続けたが、春になってもまだ大量にあった。

これを美味しく食べきるためにすべてコロッケににして冷凍した。

じゃがいもを凍らすとあまりおいしくないのは知っているが、無駄に腐らすのは食いしん坊として絶対にできない。

ただ、これがとんでもなく大変な作業だった。
(ちなみに残りのジャガイモは20キロ位あったと思う。)

この体験で判ったことある。

「事前準備」と「作業計画」がとても重要であるということを。

コロッケを夕食に作るのと、訳が違う。

段取りは、こんな感じだ。
1.作業の準備をする
2.コロッケの味を複数作るため、中に加える具を作る
3.マッシュポテトを作る
4.混ぜる、形を作る、揚げる、凍らす。

この作業日の夕食は、揚げたてのコロッケを食べたいため、ステップ4が夕食時刻になるように計画し、その前の作業を進める必要がある。

今回は、冷凍庫スペースの関係上、作れる量も限界があった。

しかし、「複数の味」のコロッケを作ろうとすると具の準備を含めて丸2日の作業だった。

このシリーズは、この体験で学んだことをお伝えする。

初めに

旬の野菜を収穫から短時間で食べる野菜は大抵文句なしに美味しい。

形はあまり関係ない。
値段もあまり関係ない。
ブランドもまた、あまり関係ない。

口に入って判ることは都会で買う野菜の味とあまりに違うということだろう。

ところが、そんな美味しい野菜を手に入れるのは、スーパー経由では難しい。
何故なら、流通経路を経るため、どうしても収穫から時間が経ってしまうからだ。

だから、農家から直接購入する野菜はとんでもなく美味しい。

問題は大量にしか手に入らないこと。

それを美味しく食べるためには、まず近所に分けて、冷凍、乾燥、漬物など加工する必要がある。

食べることは生きること。
それを分けて食べるということは、信頼に繋がる。

ここではそんな食いしん坊が、おいしい食べ物にまつわる思いを綴っている。