シェアハウスのいろいろを手伝っていると、管理人と食事をするこが多くなる。
彼は、私が無料で手伝うのを心苦しく思うようで、弁当を買ってくれた時もあった。
でも、私には
「金を使うのが勿体無いこと」
「食事が来るまで待たなきゃならないこと」
そして何より「まずいもの」を食べるのが嫌だった。
で、だんだん、昼飯、時には夕食も私が「計画して作る」ようになった。
簡単な話だ。
米は山ほどある。
炊き込みご飯を仕込んでおけば、飯は自動的に出来ている。
パンを仕込んでおけば、これも自動的に出来ている。
パンとスープでランチは満足できる。
この数日は炊き込みご飯が続いた。
ある夕食で作ったシャケご飯。旬の生アラを格安で手に入れた時、焼いてほぐして冷凍しておいたのを使った。
この旬のシャケ、本当に旨かった。
管理人、一口食べて「うまいっ!」と唸った。
続いたのは「あいつ(奥さん)にも食わせてやりたい。」という言葉。
思わずこぼれ出たという感じだった。
かつて、90歳の爺さんに御節料理を作った時もそうだった。
「うまい」と言った後「ばあさんにも食わせてやりたい」と続いた言葉。
これは、誰かを思う気持ちの表れだ。
日本人は「愛している」という言葉を口にすることを恥ずかしく思う人種だ。
でも、だから大切な人を「愛していない」ということではない。
美味しいものを食べた時「ああ、あの人にも食べさせてあげたい」という言葉は「愛している」と同義語とも言えるだろう。
彼の結婚は1年足らずだけど、妻を想う気持ちは50年連れ添った爺さんと同じなのかも知れない。
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