2014年4月18日金曜日

50円引きの豆腐

三越に入っている豆腐屋さん、以前から買おうと思っていた。

どう見ても、昔のやり方で作っている豆腐のようだったが、さすがにお値段もいい。

スーパーで100円で売っている豆腐、300円を超えている。
でも、夕方だったので50円引きがあった。

その日は、また友人と鍋をする予定だったから、「賞味期限、今日までです」というその豆腐を買った。

で、タラの鍋に入れて食べたら、びっくりした。

塩としいたけ、昆布、タラの出汁だけで作った鍋だ。
味自体もシンプルだけど、その中でこの豆腐、まさしく鍋の女王、という感じだった。

王様はやっぱりタラだけど。

美味しさ半端ない。
スーパーで買うパックの「豆腐」。同じ名称だけど、それって「詐欺じゃなあいか」と思うほど味が違う。

かつては、どの豆腐も「女王の豆腐」の味だった。

それを「豆腐」と呼んでいた。

でも、安さを求めた結果、味はとても「同じもの」とは思えないものが「豆腐」と呼ばれ、それが「普通」になってしまった。

自分だって50円引きで買った。
そして、ここの豆腐を300円出して買ったことがない。

だから、自分もそんな安さを求める社会にしてしまった責任の一端は担っている自覚はある。

だからもう、安い豆腐は買わない。
きちんと作れば、それなりの値段になるのだから。

安売りが嫌いという訳ではない。

そういう「本物」を買うことで「本物」を作る人を支えること。

消費者が「本物」を求めるならば、それが消費者の「義務」だと思う。

毎日は買えないけどね。

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