2014年2月9日日曜日

伝わらない「情報」

感動したおにぎりを買った店の前を通ったら「テナント募集」のサインが張ってあった。

しばらく開いていなかったから「持つかな?」とは思っていた。

とても残念だ。
だって、本当に美味しいお米を出す店だったから。

ただ、兆しはあった。

それは、店のすべてが「判りにくい」ということ。
アルファベットを使っていたから、店の名前が判別できない。

ランチとバータイムがあったけど、何が売りかわからない。

「こだわりのご飯カフェ」らしいが、店のレイアウトは吉野家だ。

雰囲気もそう。
テレビがずっと付いている。

内装が白だから、物凄く寒く見えるが、入り口とカウンターの距離は、ラーメン屋のそれだ。

今更だけど、店のコンセプトやロゴを検討し、ビジュアル化できていたら消費者も利用しただろう。

路面店であるメリットを生かして商売するなら勝算もあった。
たとえば、「美味しいおにぎりとお弁当」というような判りやすさだ。

でも、オーナーにはこだわりがあった。
ただ、こだわりが消費者には判らなかった。

ニーズがあってビジネスが発生する。
そして、そのニーズは年々変わる。

でも、思想に基づいた情熱を持った人の価値観は、ニーズを生み出す。
そのためには、その価値観を「判りやすく伝える」必要がある。

恋人でも消費者でも相手に伝わらなければ何も生まれない。

デザインはこういう「判りやすさ」を提供するものだ。

この見えないデザイン力の統合は手で掴めるものではないので「無料」だと思っている。
でなければ「安価」なものと思っている。

まあ、それは失敗してから「そうじゃあない」って判るんだけどね。

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