2014年2月3日月曜日

極上トロが舌に与えた刺激

食いしん坊には、舌が決して忘れない極上の味の思い出がいくつかある。

そのひとつは、昔、東京は広尾にあるフレンチレストラン「ひらまつ」で行われたいとこの結婚式の食事だ。

そこに出たフォアグラの一皿。

フランスから空輸されたフォアグラだった。
一口食べた時に「これはやばい」と思うほど、麻薬的だった。

あの味と衝撃は、この舌が一生忘れないだろう。

もっとも、一皿の値段を知った時、二度と食べることはないと確信したけれど。

友人の知り合いの店で食事をした時、久々にそんな感動を味わった。

それは刺身の盛り合わせにあったトロの切り身。

もう、これはデパートで「トロ」とか「大トロ」と表示されているものと別物だ。

口に入れた瞬間、トロの味わいが舌にまとわりついた。

決して脂身だけの旨さではない。
もちろん、脂身の影響か過大だけれど、何よりマグロの旨さが口内に広がった。

感動なんてもんじゃあない。
衝撃に近かった。

友人に「すごいよ、これ。」と絶賛して、食べてもらう。

彼女は「うん、おいしいね。」だって。

信じられない。
これを「おいしい」とだけしか表現できないなんて。

続いた言葉に驚愕した。

「このくらいは、普通じゃないの?」

彼女の家族はみんな食いしん坊だ。
しかも、海辺の町育ち。
これほど美味しい刺身も「日常的」なのかも知れない。

彼女、いったい、どれだけ旨いもの、毎日食べているんだ?

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