ハウスで作ったピエンローという鍋、料理が得意な食いしん坊な爽やか青年に任せた。
私は、もうひとつの鍋を作る必要がある。
このピエンローという肉の鍋、白菜一個まるごと使う。
白菜は既に洗って刻んである。
肉とこれを鍋にぶち込むだけだから、迷いようがない。
でも、呼ばれる。
「これ、入れちゃっていいですか?」
頼むから、本読んでくれ、と心で思っている私もまだ読んでない。
「入れちゃっていいよ。」と言ってから、読み直す。
「肉をいれてから、半分残した白菜で蓋をするように置く」と書いてある。
もう、全部いれちゃったよ。
あわてて、まだお湯に浸かっていない部分を鍋から取り出し、分けておく。
「大丈夫ですかねえ?」爽やか青年が心配そうに鍋を覗き込む。
大丈夫、腹に入れば大した違いはない。
肉を入れてから「なんとなく蓋にした気分」程度に白菜を乗せておく。
本は春雨をいれると書いてあるが、腹が減っている連中にはそんなもんでは足りない。
だから、うどんを入れる。
「今、入れちゃっていいですかねえ?どろどろになりませんかねえ?」
いけいけ、どんどんいけっ。
そんなになる前に無くなるから安心しろっ。
味付けは彼に任せた。
爽やか青年が「塩だけ」と書いてレシピを見て「ええっ、塩だけで大丈夫ですか?」と疑う。
danchyuのレシピを疑うとは大胆な。
そうだ、ごま油を買ってなかった。
爽やか青年「ぼく、あります」と寄付してくれた。
本当に素敵な若者だ。
テーブルにおいて10分、うどんは数本を数えるだけとなった。
鍋を引き上げてもう一度うどんを入れて作り直す。
鍋を食べながら、爽やか青年は言う。
「塩だけでいいんですね。」
素材がウマけれりゃ、大企業の「XXの素」とか「インスタントかつおだし」なんて要らないのよん。
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