dancyuという雑誌から出ている「日本一のレシピ」にあったピエンローを作りたくて、管理人に材料を買ってきてもらった。
肉と白菜の鍋だ。
そのために、自分が持っていた干ししいたけを寄付して出汁を作っておいた。
それを鍋にあけると、しいたけが浮いている。
一緒に作業していた管理人に「しいたけをボールに入れて頂戴。」とお願いした。
そして、鍋の中を覗いた管理人。
彼の発した言葉に驚愕した。
「判りました。じゃあ、この(浸かっていた)水は捨てますか?」
彼は本気だった。
ボケをかましているのではない。
まあ、誰だって物事を知る「最初」がある。
料理が生活の一部なら当たり前のことでも、そうでない人には違う。
彼の言葉は、そんな事実を「再認識」させてくれた。
しいたけを浸して出汁を取ることは「知らない人」にとって「あたりまえ」のことではないのだ。
だからこそ、子供や夫に対して「こんなことも判らないの?」と言葉にする前に、考えて欲しい。
彼らが「知らない」という事実を。
そして、そんなことを学ぶチャンスを「簡単に食べ物が手にはいるコンビニ生活」で失っていることを。
でも、知らない人には、「知っている人」が教えてあげればいい。
それが、「知っている人」の責務だ。
彼らの無知を非難し、見下すことではない。
いっしょに食事をするのは、美味しく食べるだけではない。
分け合うのは、食事だけではなく、知恵や工夫も分け合うのだから。
危うく廃棄されそうになったしいたけの出し汁で作ったピエンロー。
劇ウマだった。
dancyuのレシピに外れはない。
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