2013年12月14日土曜日

危険な発酵バター

発酵バターの味を知ったのは何時だったろうか。

初めて食べた時、極上パンといっしょに出てきた。

まだ暖かいパンに乗せてほんのり溶けたところをかぶりつた時、ピュアエクスタシーを感じた。

こっそり、そのまま舐めてみた。

ほんのり甘みがある。

病み付きになりそうだ。
これ、ほとんど麻薬である。

でも、その時、それが「発酵バター」だとは知らなかった。
単純に「味付けバター」と思っていた。

その後、何度か発酵バターを味わい、その味を覚えた。

だから、パンと一緒にこれが出てくる店の料理は、多いに期待できた。
そして、その期待には裏切られたことがない。

もっとも、そんなバターをパンといっしょに出す店は限られているけど。

そんな危険な味を覚えた私、ある日、職場の傍に「エシレ」があると知った。

ここはフランスの有名な発酵バター専門店だ。
メイン商品のバター他、それで作ったパンやクッキーを売っている。

クロワッサン一個が400円。

毎日午前中に売り切れるほど人気があった。
そりゃあ、50%がエシレの発酵バターで作られているなら当然だ。

ある日、どうしても食べてみたくて仕事を抜け出して買いに行った。

食べ比べたくてバター含有量が異なる2種類をひとつずつ買った。

2個のクロワッサンでランチ1食分だ。

で、味は凄かった。

発酵バターだけでも麻薬的なのに、それがさっくさくのクロワッサンになればメガトン級のインパクトだ。

カロリーもそうだけど。

断然、バター含有量が多い方が旨かった。
油はうまさを感じさせる根拠であることを確信した。

でも、毎日食べる味としては微妙だ。

北海道小麦で作る地元のクロワッサン、一個150円もしないけど焼きたてのうまさはこっちに軍配が上がる。

食べ物の味も人間の性格も、強烈な個性は人を引き付ける。
でも、長くは続かない。

でも、どちらもバランスこそが本当の「魅力」に繋がる根源なのだろうね。

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