「おやつの日」というケーキ屋のイベントのために、店頭にゆくとごぼうのパイが登場していた。
今年も、この季節になったと、うれしくなった。
この「ごんぼ」という商品、とても地味だし甘くない。
かつて戦中捕虜になったアメリカ人がこの「ごぼう」を食べさせられた時「日本人は木の枝を食わせる」と怒ったらしい。
まあ、確かに調理する前は「木の木っ端」にしか見えない。
このパイ、お菓子というよりどちらかというと「軽食」に近い。
食べ物としては信州名物の「おやき」に近いだろう。
でも、外側は地元の美味しいバターと使ったパイ生地だ。
アップルパイのごぼう版ということになるが、その味の印象はみかんとりんごほど違う。
これ、ごぼうが美味しくなる季節にしか出ない。
原材料名をみると、最初が「ごぼう」。
だから、圧倒的にごぼう自体が美味しくないとこの商品は成り立たない。
そして、このケーキ屋が使う原料は本物だから、最初に食べた時はあまりのおいしさにびっくりした。
簡単に説明すると「パイの中にきんぴらごぼうが入っている」ということになるが、味のバランスはきんぴらごぼうとはかなり違う。
ごぼうの味が口いっぱい広がってから、ほんのりした甘さと辛さを味わえる。
きんぴらごぼうのように「おかず」になるほどのパンチ力は無い。
でも、その分ごぼうの風味が際立っている。
饅頭ではなく、パイに仕上げたところがすごい。
見かけよりも味。
そして調理人次第で素材は生きる。
恋人を選ぶ時も同じだ。
調理する時は、素材を殺さないように、味付けすることをお忘れなく。
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