2013年12月12日木曜日

味と視覚と「欲望」と

彼女のご両親がみかんを送ってきたらしく、夕食前にランチを食べていない私に出してきた。

ボールいっぱいのみかん。

2つ食べた後、リビングから離れた奥の洗濯機の上にボールごと置いてきた。

危険すぎる。
美味しすぎて止められない。

「空腹は最高のスパイス」というけれど必ずしもそうではない。
空腹時にファーストフードを食べても「欲望」は全く刺激されない。

そもそも、空腹でも「ファーストフードを食う」という選択肢は「何も食わない」という選択肢が「できない」時にしかしない。

たとえば、この先3時間電車に揺られるのに「そこしか食べるところがない」場合がそうだ。

でも、目の前の食べ物が「美味しい」と分かった時、理性を使い、行動を抑制しようとしても無理だ。

大抵、欲望が勝つ。

空腹ならなおさらだ。

それでも、目に見えなければ、その欲望も刺激されない。

もっとも、人間には想像力があるが、手を伸ばして取れる状況と、取れない状況では理性の働き方が違う。

まるで、しつけの良い犬と悪い犬だ。
目に見えれば、私の「欲望」は「しつけの悪い犬」に成り下がる。

だから、目に見えないようにする、誘惑の巣窟であるデパートの地下は避ける、これが重要だ。

美味しいものが揃うデパートの地下で、自分の中の「欲望」を「しつけの良い犬」並みに制御できるのは2つの状況しかない。

食後であること。
割引が大きくなる、閉店間近ではないこと。

従って、仕事の帰りにデパートの地下を「見てしまう」ことは「欲望」が「しつけの悪い犬」に成り下がることだ。

この「心の飼い犬」のしつけの難しさは食いしん坊ならきっと分ってくれると思う。

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