2013年11月7日木曜日

至福のおにぎり

長距離バスに乗る前に、夕食を調達する必要があった。

金を払って食べ物を買う時は「うまいもの」と決めているので、大抵、デパートの地下に行く。

でも、この時は荷物があったので面倒だと思った時、先日の「カフェ」を思い出した。

家の近くだったので、そこで鮭のおにぎり1個を買った。
テイクアウトもできるおにぎりは、一個180円。ちょっとはしたないけど、冷えてから食べるのが嫌だったから歩きながら食べた。

袋を破ると海苔の匂いが立ち上る。

まだ、暖かい。一口かじるとむちゃくちゃ美味しい米と海苔だけの味。

塩味はほとんど感じない。

食べ続けると、鮭が登場。

この鮭がちょっとだけ塩が効いているので、ご飯といっしょにたべるとバランスがちょうどいい。

1分後に完食。

余韻に浸りながら歩いた。

本当に美味しい。

ただやっぱり、ちょっとだけ足りないから何か買おうかとコンビニの入り口まで行った。

でも、脂っこいフライドチキンのポスターを見た瞬間、回れ右をした。

体も脳も、この余韻をまずい食べ物で消すことを拒否した。

結局、何も買わず、その夜はおにぎりと、その味の余韻で過ごすことになった。

チョコレートもフライドチキンも魅力的に見えなくなるほど、美味しいおにぎりを食べてしまう体験を持つことは危険だ。

何故なら大量生産の味には戻れないから外食は難しくなる。

食べ物に感動できることは、それを作る人も尊敬できることだ。

食べ物を作る人への感謝は、こうやって生まれる。

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