食いしん坊の友人から「大丸のフェア、延長で、マロンパイまだ買えるって」っていう、余計なメールが入ってきた。
そして、次の日は休みで大丸の隣のビルに行く予定があった。
用事を終えた後、まるで光に誘われる蛾のように、ふらふらとケーキ屋に引き寄せられた。
燦然と並ぶ、マロンパイ。
にっこり笑う店員さんが説明してくれた。
「そうです。評判が良くて、フェアの期間が延長になったんですよぉ。でも、もう延長は無理ですねえ。クリスマスシーズンが始まりますから。」だって。
もちろん、1個でなんて満足できないから2個買った。
その日に1個温めて食べた。
2度目を食べて解ったのだが、このパイ、上にシュガーアイシングがかかっている。
ここのケーキはあまり甘くないから、このアイシングが「甘さ」にアクセントをつける。
これ、料理も塩を全体に混ぜず、食べる時に振り掛けることで塩分を少なくすることができ、塩の味が料理を引き立てることと同じ発想だろう。
ただ、この場合、材料が良いこと、そしてアイシングが適量であることが重要になる。
素材にこだわるケーキ屋の商品だから、その点は問題がない。
中の栗を包んでいるアーモンドプードルで作られたほんのり甘いスポンジも温めるとほんのり溶けて滑らかになる。
次の日に残りを食べたら味も風味も確実に落ちた。
美味しいものは、美味しいうちに早く食べるべきだった。
カロリーのことを考えるのはこの際、忘れよう。
秋限定の至福の時間なのだから。
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