2020年4月21日火曜日

ワイン会の醍醐味

酒を飲む目的は人さまざまだが、若者を含めてアルコールの摂取は「酔えば快楽」だからだと思う。

アルコールに弱い私にとって「酔うと快楽」は5秒しかない。その後一晩中続く「酔うと地獄」を何度か経験すれば食いしん坊だって学ぶ。現実を受け入れるしかない。
でも、好奇心は止められないからこういう会にも参加する。
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2019年3月10日
オランジュのワイン会、主役になるのは間違っても「鹿肉」ではない。

ワインだ。料理はたしかに美味しいが、ワインを引き立てるためのものである。
実際、ワインと一緒に食べてみて「やっぱりフレンチにはワインがあった方がいい」と再認識した。
あまり飲めない私ですら、そう思うのだから、飲める人にとってちゃんとフレンチを食べるなら、ワインは「必需品」なのだろう。

今回、同席した方々は、ほとんど常連さんだったし、もちろん皆さんワインを飲めるだけではなく、良くご存じだった。

横にいらっしゃったご夫婦は、なんとオランジュの84回のワイン会すべて参加している。「飲んでも名前とかすぐ忘れちゃうのよ」なんて話されていたが、ワインの種類名がスラスラ出てくる。

反対側の奥様は、旦那様と海外のワイナリーツアーにも参加される本格的なワイン好きだった。ワインのバラエティもさることながら、集まる人のバラエティもとても魅力的だ。

そんな人達の中で、私一人マネージャーに「大匙1杯で十分です」と注いでもらう。彼は「それって一番難しいんだけど」と苦笑いしながら言われるが、美味しいワインを無駄にしたくない。

ともかく、味への好奇心が止められない。

だって、全部個性的な風味がある。しかも、時間を置くと変わる。
こんな面白い飲み物は他に無い。しかも、今回は8本もある。

特に最後に飲んだ赤ワインは「毎日飲んでも飽きない味」という寸評が添えられていたが、その通りだった。美味しい赤ワインがよく「ベルベットのような」と表現されるが、そのワインののど越しは他のワインとは比べ物にならないほどスムースに流れ込んで行った。

これらのワイン、テーブルに着くまで、運送と保管がきちんとされていないと美味しくない。
だから「どこから買うか」が重要だ。誰もがそんなルートを持っているわけではない。
ここオランジュは確実にそのルートを持っているし、なにより手に入れたワイン、適温で美味しく保管している。

産地で何年もかけて作られて、遥か日本まで運ばれ適温で保管されなければ、ただの飲用アルコールになってしまうワイン。これは、酔っぱらうためだけの飲み物じゃあない。

半分酔っぱらった頭で、そんなことを考えながら会場を後にした。
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食べ物にワインが選ばれる。味のバリエーションは、この選択でどれだけ変わることか。

お客様の中で、ワインラベルを写真に撮って検索、原価を確認していた人が居たらしいが、そんな意味があるんだろうか。同じワインだって、どこから買うかで全く味が違う。そもそも保管状態も信用できない通販の無名会社から「値段」だけで買うなんて商売人じゃあ誰もいないでしょう。

批評家を気取って、投稿するのは自由だ。でもそれを読む消費者は彼らより利口になろう。評価が対費用効果を語る人の舌には、味覚センサーは付いていない。計算機は付いているけどね。



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