このところ、芋ばかり食べている。
先日、実家でやったジャガイモプロジェクト、芋があまりに旨いんで、全部調理しないで、そのまま持って帰ってきた。
冷蔵庫に入れておけば、まだまだいける。
その時作った肉じゃが、本当に美味しかった。
思い返せば、肉じゃがを生まれて始めて食べた時の記憶がある。
あれは、今はすでに認知症になってしまった叔母の家に行った時だ。
大好きだった大叔母。
理由は、訪問する度に旨いものが食べられたから。
あれはちょうど、料理に興味を持った小学生高学年だったと思う。
その頃から授業で調理実習をするから。
食いしん坊の家では、料理のメニューは14種類程度しかなかった。
だから、肉じゃがという料理の「方法」を見たのもその時が始めてだった。
まず、牛肉とたまねぎを炒める。
そこに出汁を注いでから、その中にじゃがいもを入れた。
この手法に驚愕した。
焼いてから煮るの?
小学生の経験では「焼く」「煮る」は選択肢であって、合体するもんじゃあない。
しかも、アクを取る「行動」や「道具」も始めてみた。
大叔母はその理由も教えてくれた。
それが、驚愕するほど美味しければ、自分の母親の作る料理に疑問を持つのは当然だろう。
ただ、弁解できない食いしん坊の母のために言い訳すると、大叔母は専業主婦、母はフルタイムで働いていた。
だから、母の料理を大叔母のそれと比較するのは不公平だ。
それからだろうか、私が「自分で料理する」ことに興味を持ち始めたのは。
時代は、バブル前夜。
雑誌もたくさん創刊され、職人だけが使う道具も手に入りやすくなった。
時代は移り、情報はWEBで、道具は100円ショップで買えるようになった。
でも、みんな料理しない。
コンビニで売ってるから、同じ金を出すなら、そっちの方が楽だ。
結局、道具の有る無しは「料理をしない」理由にはならないということ。
いつの時代も、必要なのは「好奇心」と「やる気」だ。
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