シェアハウスの手伝いで、結構、大掛かりな作業が発生した。
爽やか食いしん坊が、実家に帰るスケジュールを延ばして手伝ってくれた。本当にありがたい。
また、もう一人、以前の住人が別の作業をするために来た。
だから、管理人が地元の弁当屋のランチをみんなにおごってくれた。
弁当を食べていたら、おかずに蕗が使われていた。
これを見て旧住人が「これ、食べたことないです。嫌いですね。」と言う。
ええっ、と驚いて出身地を聞くと愛知県だ。
蕗や蕨、ここでは、春の代表的な山菜だ。
簡単に取りに行けるので、大抵の食卓ではこの時期、メニューに使われている。
春の食べ物として、全国的だと思っていた。
彼曰く「うちの方には無いですねえ」とのこと。
だから聞いてみた。「じゃあ、春の山菜取りって何?」
返ってきたのは「たけのこ」。
「堀りにゆくの、面白いですよ。」というが、ここには竹林なんて存在しない。
山菜は、それぞれの土地で違うけど、春の味覚を味わうことに違いはない。
そして、そのために山に行く。
食いしん坊の叔父が言うには、春の植物は「土の上」に出るものを食べるべきだと主張する。
重力に逆らい、伸び上がるほどのエネルギーを持った部分を食べることで、土地の力を分けてもらう。
秋は逆になる。
冬に向かって貯めるから、そのエネルギーを分けてもらう。
山に山菜を取りに行くのは、土地の力を分けてもらうことだ。
地域が違っても、山菜の種類が違っても、地元の山菜を食べることで、春の味覚を楽しみ、土地のエネルギーを分けてもらう。
食べ物もエネルギーも分け合うことで成り立つ。
人間もそうであればいいけどね。
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