彼のお店は、奥さんや常連のバイトさんがとても気が利いたサービスをしていた。
常連さんが多かったのは、シェフを始め、働いていた人達が醸し出す雰囲気が居心地を良くさせていたと思う。
特に、ワイン会は常連さんが多かったから料理にも気合が入っていた。
これはその時に出たデザートの話。
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2018年11月15日
シェフは「イタリアンレストランじゃあないからパスタは無し」と言ってるのを
聞いたことがあるが、イタリアンデザートの代表、ティラミスは作る。
しかも、パーティのようなバイキングではそれを「バット」で出す。
これが麻薬的な味だ。止められない。
これが出たら理性を全開にする必要がある。
(それでも足りないかも)
デザートという位置づけであるにも関わらず、一口食べたら
食欲は子供ののように「もっと!もっと!」と叫び続ける。
胃だって、それに協力する。
本物のマスカルポーネチーズを使った甘さを抑えた軽めのティラミス。
一皿よそって食べた後、知らないうちに消えている。
残るのは口の中に広がるチーズの風味だけ。
バイキング形式というのがそもそも問題だ。
「一皿いくら」なら、理性が食欲に勝る。
うんと甘いならそれで十分満足する。
でも、甘みよりチーズのコクが口に広がってしまえば
「もう一皿!」と食欲が吠える。
今回も、理性を全開にし、それを止める努力はした。
でも、それは無駄だった。
知らないうちに、皿にティラミスが乗っていた。
しかも、コーヒーまでついて。
オランジュの店員さん、気が利くにも程があるから。
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彼が使うマスカルポーネチーズを見たことがあったが、ラベルが雪印でなかったことは
間違いない。
そんなティラミスを前にしたら「理性」なんてたんぽぽの綿毛程度の重さしかないね。
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